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抗ガン剤とは(こうがんざい)

どの抗ガン剤をどれだけ使うか? いつ止めるか?が問題
ガン細胞は正常細胞と同じように、一つの細胞が二つにと分裂して増えていきます。正常な細胞は一定の周期で分裂の回数が決まっていて、役目が終われば自ら死にます。ところが、ガンは本来のプログラムが異常になっていて、そのままだとどんどん増えて、歯止めがききません。
 
抗ガン剤 の多くは、ガンを直接攻撃して、細胞の分裂を抑える作用があります。抗ガン剤はおもに次のような使われ方をします。
 
1.手術ができるように、または手術で切除する範囲を少なくするため
 
2.手術ができない場合、および手術より抗ガン剤のほうが効果が期待できると判断されるガンの場合
 
3.手術後の再発、転移を防ぐ目的で、錠剤やカプセル、顆粒などの経口抗ガン剤を用いる
 
4、最初の治療後、腫瘍マーカーの数値が上昇してきたとき
 
抗ガン剤の目的は、ガンを小さくすること、できれば消失させることです。抗ガン剤の効果判定基準(奏功率=そうこうりつ)は、
 
《著効(CR=完全寛解=かんぜんかんかい)》
腫瘍(ガン)が消失し、それが4週間以上持続するもの
 
《有効(PR=部分寛解=ぶぶんかんかい)》
腫瘍が50%以上縮小し、それが4週間以上持続するもの
 
《不変(NC)》
腫瘍の大きさの変化がPRに満たないか、不変の状態が4週間以上持続するもの
 
《憎悪(PD)》
腫瘍の増大や新たな病変が見られた場合
 
抗ガン剤が問題になるのは、効果と比べての副作用の懸念です。正常細胞もガン細胞も基本的な分裂のメカニズムは同じです。したがって、抗ガン剤はガン細胞だけでなく、正常な細胞の入れ替わりも阻害してしまいます。細胞分裂の活発な部位=骨髄、消化管、毛髪など=ほど、ダメージを受けます。米国の著名な医学博士 アンドルー・ワイル氏はその著書「癒す心、治る力」のなかで、抗ガン剤と放射線療法について、次のように記しています。
 
「がんにあたえる損傷は免疫系にあたえる損傷を補ってあまりあるか?」
「放射線と化学療法は、それ自体が変異原物質であり、発がん物質でもあることを忘れないでほしい」

日本には、抗ガン剤に関して専門的な医師(腫瘍内科医)が少ないこともありますが、抗ガン剤の使い方に熟練した医師とそうでない医師では、効果、副作用の面でも差がでます。どの抗ガン剤をどれだけ使うかだけでなく、抗ガン剤の止め時も大切です。

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