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強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)(きょうどへんちょうほうしゃせんちりょう)

コンピュータを駆使してガン病巣のみに放射線を集中して照射する技術
強度変調放射線治療とは、コンピュータを駆使してガン病巣のみに放射線を集中して照射する技術です。ガンの放射線療法は、ある程度までは放射線の線量を増やすことで、ガンを抑制する効果が期待できます。しかし、線量を増やせばガンだけでなく、周辺の正常な臓器や組織を傷つけてしまいます。従って、いかに効率よく放射線をガンに照射するかが、治療効果と副作用を少なくするという両面から求められます。
 
IMRTは、不均一な放射線を多方向から照射し、コンピューターで制御しながら、ターゲットとなるガン病巣でオーバーラップさせ、ガンの形や大きさに応じて照射の範囲や強さを調節します。コンピュータが何千・何万通りの照射法の中から最適な方法を算出する方法です。
 
IMRTはコンピューター制御によるものの、いくつもの放射線照射を組み合わせるため、実際に正しくガンに照射されているかを検証する必要があります。そのため、通常の放射線治療よりも開始までに時間がかかります。